あつしまにあ

~酒と音楽を愛する男の雑談~

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「この人がいなければ今の私はない!」
そう言える人が、誰しもの胸の内に存在しているであろう。

私の場合は、高校の恩師がその1人である。
この人の存在がなければ、私は函館で充実した生活を送ることができなかったわけで、とても感謝すべき人である。




だから私は、高校を卒業した後も何度かその方と会った。

と言っても、2人の共通項であった街をすでに2人とも離れていたから、会えるのは1年に1度あるかないか。
私が帰省する期間と、遠くへ転勤した先生が遊びに行く期間が合うことが条件だった。




4年前の冬の話。


久々に再会した私たちは、先生の行きつけであったジャズバーへと向かった。

「おかえりなさい」と店主に迎えられる先生とは対称的に、まだ二度目の来店であった私は少々気後れしていた。

店に入ってしばらくすると、ピアニストでもある先生はその場にいた常連たちと何曲かセッションし、久々の再会を楽しんでいた。

しかし、私は当時ロックばかり聴いてジャズをほとんど聴いていなかったので、曲のほとんどを知らなかった。

それでも、先生の友人は、私が下手ながらバンドでボーカルをやった事実を知ると、セッションに誘ってきた。

ギターとドラムとサックスをバックに、ブルースを1曲歌った。
皆プロ並みの腕の持ち主だったので、汗だくになり足が震えるほど緊張した。
初めて人前で歌う曲だったので、うまくはいってなかっただろうが、正直なところよく覚えていない。客席の先生が教え子の姿をどういう目で見ていたのかも・・・。


しかし、そんな状態でも、終わってしまえば何とも言えない昂揚感があるから不思議なものである。
そして、是非とも腕を上げて、また歌おうと思ってしまうのだ。


「今度はぜひ一緒にやりましょう」
帰り際、私は先生にそう申し込んだ。

しかし、「じゃあ何を?」と聞かれると、ジャズを知らない私は答えに窮した。

その時、思わず口を突いて出たのが、ビリー・ジョエルの“New York State Of Mind”だった。

ジャズをほとんど聴いていない私には、ジャズアーティストによくカバーされているロックアーティストの楽曲しか手がなかったのだ。


それから、私はこの曲を練習した。
いつあるかわからないセッションのために。





だが、その約束は4年以上経った今もまだ果たせていない。

というか、先生とはその後あるイベントで一度会っただけで、例のバーでは顔を合わせてはいない。
そのうちに、私は徐々に帰省する期間が短くなり、先生も段々と前任地を訪れる回数が減っていったようだ。

せっかく買った譜面もどこかでホコリをかぶっていて、使う機会はないかもしれない。


しかし、いまだにこの曲が流れてくると、あの時覚えた歌詞が口を突いて出てくるのである。
コメント

[追記]
この曲が一番泣く可能性大ですw
2006/09/04(月) 15:46:08 | URL | あつし #vtVbj4lc[ 編集]
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